NICUから転職!仕事と育児、二足のわらじを両立
子供のころから憧れて
今は関東在住ですが元々は関西の出身です。
私は、弟の身体があまり強くなかったこともあり、小さい頃から頻繁に病院に行く機会がありました。その中で看護師さんを身近で見ていて漠然と“カッコいいなぁ”という憧れのようなものを抱くようになりました。
高校は普通科に進みましたが、その後進路を検討する時には大学の看護科を選択しました。憧れもあったし手に職も付けられると考えたら、看護師以外の選択肢が思い浮かばなかったんです。笑
看護科は、入学時は80人ほどいましたが、年次を重ねるごとに1 割ほどの学生が留年して辞めていくような光景をよく見ました。きっと、複合大学だったので部活に集中してしまって授業に出ない→内容が難しくて単位が取れないという流れだったんだと思います。苦笑
私はテストの過去問が欲しいと思って先輩とのつながりを作るために医学部内の茶道部に入りました。動機は不純でしたが、茶道はリラックスもできて楽しかったです。笑
勉強はいろいろと覚えることが多くて大変でした。実習は患者さんと話すのは経験にもなって楽しかったのですが、指導の看護師の方が怖くて・・・。一日の行動計画を立てて先輩看護師に発表してバリバリに指導していただいて・・・しんどかった思い出の方が強いですね。苦笑
就職はそのまま付属の病院に進みました。実習の時にお世話になった小児科の看護師⾧さんがとても素敵な方で、その人の下で働きたいと思ったんです。ただ希望は叶わずNICU(新生児集中治療室)の配属になりました。
余談ですが、当時私が仲の良かった同期は付属の病院に進みましたが、それ以外の多くは他の病院へと就職していきました。先輩方の指導が厳しすぎるから一緒には働きたくない!というのがその理由で、結局20 名ほどしか残らなかったので、その後実習生の受入方法が問題視されていましたね。苦笑
NICUにて
NICUは、想像以上に緊張感とスピード感がありました。大学の頃から、病気の子供と触れ合うことで精神的にもサポートしたいと考えていたのですが、新生児は自分の感情を、表情を変えたり泣くことでしか表現することができないので、イメージとのギャップというか難しさのようなものを感じました。その分、家族の精神面をサポートすることについては気持ちもあって充実していたと思います。集中治療室なので、容体の急変がいつ起こるか分からないし急変時医師が近くにいないこともあり、医師が来るまでの間の自分の処置が本当に適切なのか、もし助からなかったら・・・という不安がいつもありました。
キャリアチェンジで優先したこと
4 年が経過したとき、結婚も視野に入れて転職することにしました。
NICU では採血の経験を積むことができなかったこともあり、他の病院で一から働くのは厳しいかなぁと思ったのと、当時付き合っていた今の夫は転勤族だったので、転勤しても続けられる仕事がないかと考えました。
CRC の存在は知りませんでしたが、インターネットで調べる中でCRC の仕事は全国でできるというところに興味を持ちました。
人材会社を経由してSMO の会社を2 社受けて両方に内定をいただいたのですが、人材会社の方に私のキャラクター含め絶対こちらの会社の方がいいですよと言われて入ったのが今の会社です。笑
CRC になってみて
入社してみると導入研修の手厚さに驚きました。現場に入ってからもフォローしていただけたので安心できましたね。
CRC になったことで患者さんと触れ合うことは減りましたが、自身でプロトコルを読んで計画を立てて、病院の方に説明して調整していくというプロセスにも面白さを感じました。
あと、病院と企業のギャップという意味で、コスト意識の高さにもびっくりしましたね。看護師として現場にいた頃は、作業が終わらなければ残業もしますし、患者さんのためにやっていることだから仕方ないぐらいに思っていたのですが、今は原価率を指摘されるようなこともあって業務の効率を意識するようになりました。
仕事と育児、二足のわらじで
その後、関東への転勤と出産を経て、現在は復職し時短でCRC の仕事に従事しています。
治験を対応していただいている先生に会えるのは午後の遅い時間だったりするため、時短だと重篤な有害事象が起きた際の対応などは一緒に働いている方にお願いしたりすることもあります。また、復職してからはオンコロジーに関するプロジェクトを担当しているのですが、領域が初めてで範囲もとても広いので、今は少しずつ勉強しながら補っているような状況です。今は経験豊富な先輩が立ち上げた試験を引き継いでいるものがほとんどなので、今後経験を積む中でチームのみんなと連携して、一から組み立てて進められるようになりたいと考えています。
私は患者さんの近くで働きたいと思っているので、今後も現場で頑張りたいと思います。
CRC(治験コーディネーター)の仕事とは?
CRCとは、Clinical Research Coordinatorの略称で、「治験コーディネーター」と呼ばれています。
医療機関の中で治験責任医師の指導・監督のもと、専門的立場から治験責任(分担)医師の業務に協力する仕事です。
被験者と直接接触し、治験内容の説明や不安、心的負担を軽減するための相談相手としてケアやサポートも行います。